前回は業者についてお話ししたので、今回は一歩ズームアウトして、投資のリスクについて取り上げたいと思います。不動産というとリスクが高い投資商品と一般的に思われています。資産の流動性という観点からは、リスクは高いです。しかし、長期的には不動産は限定された件数しかないので(埋め立てをして土地面積を増やさない限り、建築可能面積は限られています)長期的には価値の上昇が一般的です。なので、長期観点から見れば不動産ほどリスクが低いものはありません。「じゃあ一体どう見ればいいの?」っていう事になりますよね?

そもそも「リスクってなに?」っていう事になり、なにをもってリスクが高いと言っているのでしょう?私の中ではリスクとはそれぞれに違うと思っています。よって、枡田の「リスク」というものはAさんやBさんのリスクと称するものとは違うという事です。

1)不動産投資のリスクの違いについて

例えば、私どもは商業不動産投資事業者です。しかし、住宅業は全くの素人ですので、今まで十年間個人で住宅に投資をされてきた方(Aさん)が考えるリスクと弊社の様な住宅不動産投資購入新参者とでは変わるという事です。例えば、Aさんのリスクは今後の融資金利の高騰の可能性と投資先地域の人口増加(マクロ的投資家コントロール不可能項目)だとすると、住宅不動産を購入する事について(マクロ的コントロール可能項目)はリスクにならないと言う事です

しかし、弊社の場合には、Aさん同様に経済的リスクを負い、その上で住宅購入プロセス自体に対してのリスクが生じます。例えば、デューデリ上のプロセスでミスがないか?業者選択やその業者の経験値は信頼出来るのか?賃貸上の条件や予測は許容範囲内か?今後のキャペックス予算は正当か?これらは経験があれば自問自答してある程度わかるものです。よって、経済的、市場的リスクはコントロール不可項目として全投資家に掛かってきますが、経験値などによるコントロール可能項目から来るリスクは個々投資家によって異なると言う事です。

2)商業不動産投資のリスク①

ではここで、商業不動産投資の経験値ベースのリスクについて取り上げ、その対処法について触れたいと思います。

商業不動産投資の投資経験値:
1)信頼出来る共同投資家を探すか、2)初回は一任管理型の投資に参加して、報告書の報告内容などから商業不動産投資の性質について学ぶ。可能であれば、現地に赴き主催会社の現地視察に参加する(AMが許可しない場合も多いです)

市場的未経験:
1)観光書物などで市場の一般情報を学ぶ、2)現地へ赴き市場を歩く、3)現地仲介業者に連絡して市場教育や内覧を申し込む。先方が真の投資家であると判断すれば時間は割いてくれます。

財務的(分析上)の経験不足:
1)PM会社や売出し物件情報、四半期市場報告書を読むと多くの数字や許容予測値が出ているので、そこから自分なりの予測を立ててみる。(営業ではないですが、弊社でもコンサルはしていますので、ご質問下さい)

デューデリ経験値:
1)購入経験がなければ、一番上の投資経験値の対応策をお勧めします。2)購入経験はあるが、業者選択が困難な場合には、雇った仲介業者に聞く事をお勧めします。弁護士選択もここに入ります。

3)現地の業者の見つけ方

満足する現地の業者を見つけるのは正直困難です。数回投資を行う事で良い業者に巡り合う事もありますが、時間のロスや投資の失敗になりかねません。よって、この様に新規市場へ参入する場合には、現在お持ちの関係から(もし世界的に活動している業者を使っているのであれば)現地の人間を紹介して貰うのが一番早いです。脱線しますが、今回のシアトル進出に伴った仲介業者は数社を使っていますが、カナダでの関係をベースにした紹介で雇った業者もいます。もちろん仲介などは人間ベースの仕事ですので、紹介された人がご自分のスタイルに合うかは微妙かもしれません。しかし、そこから関係の輪を広げていく事は可能です。もし長期的投資視野をお持ちであれば、現地へ出向き内覧などから良い業者を見つける事も可能です。

4)商業不動産投資のリスク②

·融資・銀行関係経験値:
1)融資の場合には、現地のモーゲージブローカーを雇う事をお勧めします。その際は数社に問い合わせをして聞き込む事をお勧めします。対象物件タイプ、金融商品、過去の額や条件、融資までのプロセスと所要時間(コスト)など。2)銀行選択については正直大手ならどこでも同じだと思います。銀行を選ぶ場合の問題は、国レベルで登録されているのか、保証されてるのか、海外送金の経験や請求書等支払い方法の利便性などです。よって、その銀行で融資を受けないのであれば、さほど変化はないと思います。

·物件管理の経験値:
1)現在既に関係をお持ちならばそこがまずは出発点だと思います。2)購入仲介業者に目的と管理会社の用途を述べて紹介して貰うのも良いかもしれません。ただ、関係が浅い顧客には(リモートからアクセスしてきた顧客には)開示は容易ではないかもしれません。その場合には、弁護士などから紹介して貰うのも良いと思います。

管理会社や仲介業者ほど人間関係が明らかな所も無いと思います。これら業者との付き合い方や関係の深さで、投資事業の成功が図れると言っても過言ではありません。

残念ながら項目は続いてしまいますが、一部の投資家リスクについては考え始めることが可能になったのでは無いでしょうか?フリーコンサルも実施しています。弊社HPからお申し込みください。皆さんの商業不動産投資が成功する事を切願しています。

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