不動産事業の中で最も重要なポイントは物件購入になります。購入価格や条件によって、その後の投資戦略や展開が変化し、売却価格や最終的利益額が変化してきます。そこで大事な役割を果たすのが仲介業者です。仲介業者は今までお話しした通り、物件を見つけ、売主(買主)との交渉にあたります。そういった上でも仲介業者との連携や向き不向きは交渉だけでなく、物件を探してくるという点でも、大きな役割を果たす重要なポイントになります。

では、複数いる仲介業者の中で、どうやって1人を探し出すのか?「不動産投資家の仲介業者(ブローカー)チェックポイント」と題して、私が考える優秀な仲介の要素についてお話ししたいと思います。なお、仲介業者選択の上で、担当者の人間性は当たり前な条件になりますので、ここで話すことは省く事にします。

1)情報の量(現状の把握)

やはりなんと言っても情報の量と現市場状況の把握です。「情報を持っている者、市場を制する」という程に不動産では情報は最も重要な資産になります。では、どの様な情報を持っているべきなのでしょうか?仲介であれば、

  1. 最近売れた物件、
  2. 今売りに出ている物件、
  3. それらの良し悪し、
  4. 顧客ニーズに合っているかの判断、
  5. 水面下で動いている物件(これから売りに出てくる物件情報)

など仲介に求められる情報量は多大です。でも、そのくらい情報を持っていなければ、他の仲介と差別化が出来ないというのも現状です。

一般的には住宅の方が売り出し件数は多く、購入検討者の判断範囲も柔軟性があります。なので、住宅の仲介の場合には、週末などに一緒に物件を見て回る事が多くなります。また見る件数が増える事で、購入者が求めているターゲット物件像が鮮明になって来ますので、候補物件を更に選定する上でも、情報の多さはキーになります。しかし、商業物件購入の場合には住宅物件検索よりも条件や購入概要が明確に提示され、全体的な売出し物件数も住宅より少ないため、検討物件数は少なくなりがちです。候補物件選定後の商業物件における調査は住宅より大幅な時間がかかります。

よって、商業と住宅では購入に対してのアプローチが異なりますが、それぞれいかに効率良く購入候補物件を見つけるかがカギになりますので、仲介の情報量に頼り、候補物件を選定していく事は不動産購入プロセスでは貴重な役割を果たしています。

2)詳細指向

次に仲介業者が詳細まで注意を配り、調べたり確認してくれる事はすごく大切です。一昔前までの仲介業者というのは、数をこなす事で仲介料を稼いでいましたので、仕事も荒く、詳細をさほど気にしていなかった仲介業者が多くいました。仲介業者のプロフェッショナル意識が全体的に欠損していて、顧客をただの収入源としかみていなかった仲介業者が多かったのも事実です。この様な場合には、購入者が自ら詳細に注意を払う必要がありました。業界者であれば対応可能ですが、マイホームを初めて買う人には不動産の流れを理解する事も大変ですし、この様な荒い扱いでは生涯の買物であるマイホーム購入も後悔に終わってしまいます。

また、細かい点に気を付けてくれる仲介業者とは交渉の場においても安心するだけでなく、購入後のプランやビジョンのシェアリングが可能になり、一層購入者の条件と購入優先順位に合った物件を見つけて来てくれると思います。また、詳細指向であれば、購入者の目が届かない所にプロとしての助言を与え、購入をスムーズにして購入者の利益を守る様努力してくれます。

3)忠誠

仲介業者の質の低さは既にお話ししましたが、仲介業者のフィー支払い構造にも問題があり、彼らからの忠誠を得るのは場合によっては困難です。北米の不動産では仲介業者のコミッションは物件所有者もしくは売主が支払う事になっています。なので、売主としては、買主側の仲介業者の忠誠心が売主側に傾く傾向にあるので、購入者の情報の収集などが時と場合によっては可能になります。同時に、購入者の場合には仲介業者との会話も売主側に通達されている可能性がある為、気をつけなければいけません。

しかし、これも仲介業者との関係が大きく影響してきます。このブログでは人間性については深く話す気はありませんが、やはり多少においても避けては通れない条件だと思います。仲介業者との間にも信頼出来る関係が構築されていれば、情報の漏洩などの心配ないと思いますが、一回限りの関わりだったり、人間関係の構築が欠損していたり、信頼置けない間柄の場合には、忠誠心を得るのは困難でしょう。やはり不動産は人間関係がベースになっている商売なので、忠誠心と信頼を持てる人間関係とプロフェッショナルな仲介業者である事は事業を行なっていく上でも重要な点です。

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