今までお話ししてきたカナダの社会状況を基に、今週はバンクーバーの人柄と題して、バンクーバー在住のカナダ人の性格や求められる人柄などについてお話ししたいと思います。

カナダという国は、西洋の一大国ですが、驚くほどにアジア的な考えを持った社会です。例えば、親切と優しさ、謙虚、チームワーク、迷惑をかけない、即非を認めるなどと言う言葉が、典型的カナダ人に共通する言葉だと思います。アメリカを典型的西洋人社会として計るなら、カナダはその様な社会像には相反する社会だと思います。一昔前の20年ほど前のカナダは田舎そのもので、考え方も内側に向いた感じでした。しかし、現在のカナダ(特にバンクーバー)は海外からの影響からもあって、若人人口はとても前向きで、ハングリー精神旺盛な人たちが多くなってきています。そして、それは現在のITやベンチャー起業家の多さに現れています。

バンクーバーの企業について一般的な概要を話すと、7割ぐらいの企業が従業員5人以下である事、若い企業(トップの年齢と起業年数)が多いのも特徴だと思います。そんな企業を対象とした場合、今バンクーバーでは、1)チャレンジ精神が旺盛、2)リスクを見計う姿勢、3)人間的性格が注目される人柄だと思います。これらポイントについては、枡田の私的見解だと言うことは付け加えさせて下さい。では、各点についてもう少し詳しくお話ししていきましょう。

1)チャレンジ精神が旺盛

チャレンジ精神が旺盛である事は、小さな企業特有の垣根を超えた仕事をすることにつながり、また各企業の増益につながると思います。自分のポテンシャルに制限を設定せずに、とにかく新しいこと、未経験な事に前向きに対応する心構えは、どの社会でも重宝されると思いますが、ここバンクーバーの様に、若く、知的産業へ経済フォーカスが移り変わり、成長過程の経済市場では、特に重要な雇用要素だと考えます。

また、バンクーバー市場への新規参入者には、現地でのネットワークの構築なども成功のカギになると思います。私も社会人としてここバンクーバーに来て9年になりますが、渡加当時は、全くネットワークがなかった状況で事業を始めましたが、今では複数方面でのネットワークも構築出来きました。バンクーバーの経済地域は小さいので、各業界も小さく感じるのが現実です。ですから、業界内の朝食会や会合に行くと、同じ人たちと顔をあわせることが頻繁にありますが、この様なチャンスを使って業界へ参入していく事が可能です。ですから、バンクーバーでは前向きでチャレンジ精神旺盛であることが、企業の成長を促し重宝される人柄だと思います。

2)リスクを見計う姿勢

しかし、平均企業サイズが小さいことからも、事業拡張は丁寧に行われる必要があると思います。許容リスクレベルの確認や各プロジェクトのリスク設定は将来的プロジェクトの成功失敗を見極める重要なポイントです。言うのは簡単ですが、現実問題として対応する為には、各プロジェクトの成功性や問題点を洗い出し、精査する事は必須事項な上、一般的経済知識や業界の流れや競争相手になりうる業界の流れなども把握する必要があるので、幅広い知識と観察力が必要になると思います。現代では、過大な情報が流れ込んでくるので、各々が収集した情報を精査し、信憑性を判断する力は大いに必要とされる所だと思います。その上で、各プロジェクトの進行や可能性につき検討し、リスクを把握し、案件を遂行できる力が必要不可欠だと考えます。

3)人間的性格

3番目のポイントとして、「人間的性格」についてですが、この様な書き方では、「はあ?」と思われた方もいらっしゃると思います。冒頭にも書いた様に、カナダがとても日本に似ているとお話ししましたが、近年の都市化を除くとカナダという国はとても田舎で、人間的にも複雑な事を考えない素直な付き合い方をする国民性があると思います。よって、建前と本音の違いを含め、何かを隠している様に正直に対応出来ない人間に対しては、信用されにくいところがあります。よって、カナダの人は当初は掴みにくい所もありますが、素直さが伝われば、比較的早く仲の良い関係を作り上げる事が可能です。具体的な人柄として、謙虚である事、そして間違いを認め、すぐ謝る姿勢がある事だと思います。アメリカなどですと、よく聞くのが、何か問題を起こしても、決して誤ってはいけないと言われましたが、カナダではその様な事はないと思います。逆に、相手に対して親身にならない事は、顰蹙を買う傾向にあり、関係を難しくしてしまうことが多いです。ですから、カナダ人(バンクーバー出身者)は、ダウン・ツー・アース(素朴や足が地に着いた)な考えを持つ人が多く、それを相手に求める傾向にあると思います。

今週は、バンクーバーの人柄としてお話ししましたが、カナダ人(特にバンクーバー在住の人々)はとても素直で素朴です。カナダの中でも特にイギリス系のしきたりが重んじられているバンクーバーでは、個々の生き方や価値観に重点を置き、人柄で付き合いを決める事が多いと思います。よって、バンクーバーでの成功は各々の人柄が鍵を握っていると思います。そういった意味でも、カナダ人は人間らしい人達だと思います。

ぜひ皆様も現地カナダ人と交流する機会があり、この素朴で人間らしい付き合いを体験する機会がある事を祈っております。

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