前回のブログでは、カナダ人の人柄についてお話ししましたが、今回はもう少し枠を広げ、どうやったら世界でも(特に西洋)通用する人柄を習得する事が出来るのか、その方法についてお話ししたいと思います。もちろんいろいろな方法があり、次に書くのは私の個人的意見に過ぎませんので、その辺はご勘弁下さい。

1)通常の自分の世界から自分を切り離す

私が思う中では、まずは自己管理を養うという意味で、通常の自分の世界から自分を切り離す事だと思います。そして自分がコントロール出来ない状況と環境に自分を置く事でないでしょうか?ですから、旅行をするのも良いと思います。しかし、リゾートなど便利な所ではなく、自分でリュックを背負って辺鄙な田舎や、言葉のわからない国へ飛び込む事だと思います。(海外の辺鄙な所は要注意が必要です。)そして、出来るだけ便利な手段で動くのではなく、公共手段を使ったり歩く事こそに目的があると思います。そこで学べるのは、全てを自分でこなし、予定を立て、人と喋り、関わり、違う価値観をシェアするという利点があると思います。若い人であれば、移動中は考える時間が出来、自分を知る事が出来ると思います。個人的な例を出すと、高校生の時に四国横断で4日間のバックパックで歩きに行った時も、自分で事前に全てを調べたにも関わらず、予定通りには行かない変更もあり、地元の方々に色々お世話になり、多くの方々に助けて頂いた良い思い出があります。その中でも四国の事を色々教えて頂き、勉強させて頂きました。そして、旅することで、精神力はもとより、体力をつけることも出来ると思います。因みに、北米のエリートは毎朝5時から運動して、体調を整え、リフレッシュした上で、7時にはオフィスに入っている人も多くいます。そして忙しい1日の中、人に流される事なく、自分のポリシーを持って生活していくのはとても大事だと思います。また、ストレス発散にも自己管理の中での体調調整は大切な一面です。

2)好奇心を備付ける

好奇心を備付けるのも良い事だと思います。新しいものへの興味、変化することへの興味、変化の理由への興味など、とにかくなぜと思うことでの探求性が旺盛になると思います。そうする事で、常に新しい環境に怯える事なく、柔軟性を持って対応できる事は、環境の変化が多いこちらの社会では良い事だと思います。北米では一つの国と言っても、カナダではフランス語圏もあれば英語圏もあります。また、英語圏でも東西では文化も違い、人間性も違います。これがアメリカに行けば、その違いはもっと明らかです。その様な違いの中でも、好奇心を備えていれば、「違いが大変」ではなく、「違いが面白い」に変化すると思います。物事は見方で全て変わると思います。大変な事も経験の一環と見る事で、ゴール達成に対して興味と好奇心も湧き出て来るのではないでしょうか?それ以上に、ゴール達成からくる、自分の変化に将来気がつく事がすごく楽しく思えてしまうのは、私だけでしょうか?(笑)

3)社交力

第三に、社交力も人柄を向上する上では大切な一面だと思います。会話力もその一つの手法で、社交力の向上が可能だと思います。会話力といっても色々あると思いますが、会話の殆どが非会話要素(Non-verbal)である事を考えると、言葉だけでなく、身振り手振りの仕草や、熱意を持った会話(中途半端な話はしない)や、話を合わせるための会話をしないなど、独自の見解とそれを説明するスキルを身につける事が可能になると思います。そして、わからないから学びたいと思う素直な気持ちは、ちゃんと相手にも伝わると思います。もちろん、最初は会話を始めるのもすごく勇気がいる事です。でも、練習を重ねる事で、恥ずかしさや失敗を恐れる気持ちも薄れていき、会話を楽しみ、異文化との社交が可能になると思います。それに、海外や自分の生活環境以外で、初めて巡り会う人たちと、2回目に巡り会う可能性はどのくらいでしょうか?それを考えると、多少の「間違え」やミスがあっても、もうその人と会う事は殆どなく、安心して会話を挑戦出来るのではないでしょうか?

社交性について書く私も実は他人に歩きより、会話を始めるのがすごく苦手です。何を話して良いのか分からないんです。でも、考えてみれば、その人のことを全く知らない訳だから、何を聞いても良いのではないでしょうか?ちょっと大げさに聞こえますが、プライベートなことを省いても、天気から始まり、旅先の印象や経済状況や生活環境など、色々聞ける事は多いと思います。私は今でも朝食会などでは勇気を振り起こす必要がありますが、良い経験も多くありました。一つには、私がヨーロッパに留学中、クラスメートとドイツのオクトーバーフェストに行った時、隣に座った家族づれは東ヨーロッパから家族旅行で来ているとの事でした。3時間ほど一緒にビールを飲んでいましたが、半ばごろ彼らが軍事武器貿易商である事を学び、それからは彼らの視点から見た軍事についてレクチャーを受けていました。全く予想していなかった展開でした。でも、だからこそすごく面白く、30年経った今でも覚えているんだと思います。

また、あえてもう一言付け足すのであれば、自分の強みと弱みを理解して、強みを強調した思考回路を持つことは、自分を常にプラス思考マインドにしてくれる為、色々な経験も良く解釈する事が出来、モメンタムを継続する事に繋がると思います。

皆さんもどうか日本をベースとした世界人として、色々な異文化交流が楽しめることを祈っております。今週も異文化交流を楽しめる一週間になりますように。